株式会社小田急レストランシステム 取締役社長
深海 尚
1事業展望
私たち小田急レストランシステムは、小田急線沿線を中心とした場所で、そば、居酒屋、カフェなどの飲食店を展開しています。皆さんもご存知の通り、「食」というものは人々の生活に欠かすことのできないものです。そのため多くの飲食店がより良い商品、より良いサービスを提供することで、競争を勝ち抜こうとしのぎを削っています。言い換えれば、お客さまにご満足いただける商品・サービスでなければ、すぐに淘汰されてしまい、生き残ることが難しい業界でもあるのです。私を含め全従業員が良い商品とは何か、良いサービスとは何かを常に考え、お客さまのニーズに合ったものをタイムリーにお届けしていくことが大切だと考えています。
そうした中、小田急グループの一員として、多くのお客さまがご利用する小田急線の駅構内や駅周辺の好立地で店舗を運営できるというのは、当社の強みとして挙げられます。小田急沿線には新宿駅だけでなく、町田駅や藤沢駅、登戸駅など、1日平均の利用者数が10万人を超える中核駅が11駅もあります。そのような恵まれた場所でビジネスを展開できることは、大きなアドバンテージです。また小田急線沿線のソウルフードとして、60年もの間お客さまに愛され続けている「箱根そば」をはじめ自社開発したブランドを中心に、日常的にご利用しやすい店舗を多数揃えていることも当社の大きな特徴です。
一方で課題もあります。新宿駅西口周辺は現在、大規模再開発工事が進んでおり、小田急新宿駅に隣接という、稼ぎでいえばドル箱に立地する何店舗かを当面閉めざるを得ません。それに伴って当社の業績は、一時的に守りの時期に入ります。プロジェクトは2029年度に竣工予定ですが、それまでにいかに将来に向けた地盤を固めることができるかが大切だと考えています。
また、小田急線沿線という首都圏でも恵まれた市場エリアへの店舗展開は大きな強みですが、それに固執することなく、今後は沿線地域以外の場所への出店も検討していきます。業態についても同様で、自社ブランドのみならず、ライセンス契約なども含め幅広く考える必要があるでしょう。小田急グループは「地域価値創造型企業」を目指していますので、2029年度以降、当社もさらに地域の発展に貢献し、大きく飛躍できるよう取り組んでいきたいと思っています。
2仕事論
私は学生時代、人々の生活に密着し、個人のお客さまに対して価値を提供できる仕事がしたいという思いから、小田急電鉄に就職しました。街づくりなどに携わるのかと思っていましたが、最初に配属されたのは経理部(当時)。大学で会計学を学んでいたものの、まさか鉄道会社で経理を担当するとは思いませんでした。
最初に配属されたのは予算担当でした。予算担当は予算編成はもちろんですが、日々の予算管理も重要な業務であるため、社内各部署の担当者と頻繁にコミュニケーションを取っていました。お互いの役割が違いますし、物事を見る視点が違うため意見が食い違うことも多々ありましたが、「会社全体にとって何が良いのか」という視点の重要性を培うことができたと思っています。
配属4年目には決算担当に担当替えとなりました。決算担当は期末に会社の成果である決算表等を作成するのですが、外部に公表する数字であるため正確性を担保する必要があります。会計には様々なルールがありますので、そのルールに基づいて作成されているかをその道のプロである監査法人とやり取りする上で私もかなり勉強しました。
そうしてキャリアを歩んでいくうちに、物事を数字で捉えられるようになったと感じています。例えばあるビジネスの話題を耳にしたとき、利益を出すにはどれくらいの予算が必要で、コストはどれくらいに抑えるべきなのか、どれくらいの期間がかかるのかなど、数字をもとに思考・分析ができるようになりました。若手時代に歯を食いしばり、困難を乗り越えた経験は小田急レストランシステムに来てからも生きており、数字をもとに仮説と検証を繰り返しながら、事業を進めるようにしています。
3人材論
食に対するお客さまのニーズは刻々と変化しています。その変化を察知し、新たなニーズに対応した商品・サービスを提供できた時の喜びはかけがえのないものです。しかし、その喜びを得ることは簡単なことではありません。そのために社員の皆さんには、積極的に行動し、どんどん提案ができる人材になってほしいと願っています。
当社で働く従業員の多くは、お客さまと接する現場の最前線で活躍しており、お客さまのニーズに最も敏感な場所にいます。そこから、お客さまのニーズに対応するためには、お店をどうしていけば良いのか、どういう商品・サービスが喜ばれるのかを、現場目線で考え、どんどん上司や私に提案してほしいのです。それをサポートするのが本社の役割です。お客さまのため、会社のためになることであれば、私は大歓迎です。そうしたアイデアを考え、実行し、改善していく。これを繰り返すことができる人材こそが、当社で成長できる人だと考えています。
先にも述べた通り「食」というのは生活に欠かせない人生の一部であり、人々が幸福を感じる瞬間を提供できる、とてもやり甲斐のある仕事です。そんな幸せをお届けする仕事ですから、当社へのご入社を志す方にはぜひ、「お客さまを喜ばせたい」「人の笑顔が見たい」といった気持ちを持っていてほしいと思います。そして、お客さまのために行動しようという思いを、持ち続けてください。当社は、新人からベテラン社員まで全員が、この喜びを得るために挑戦している会社です。
私も将来性あふれる皆さんが生き生きとするように、働く環境を整えていきます。またこれからも、地域住民の皆様に日常的にご利用いただけるような愛される店舗づくり、会社づくりに取り組んでまいります。
ぜひ私たちと一緒に、お客さまのご期待を超える食の商品・サービスを提供し、多くの方々に笑顔になっていただく会社をつくっていこうではありませんか。
Profileプロフィール
株式会社小田急レストランシステム 取締役社長深海 尚
- 生年月日・血液型・星座
- 1967年9月19日・A型・乙女座
- 出身学部・学科
- 商学部 卒
- 自分の性格を一言で
- 温和
- 趣味
- ゴルフ。ベストスコアは82
- 好きな言葉
- 山本五十六の「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」
- 出身地
- 兵庫県
- 入社年
- 1991年(小田急電鉄入社)
- 会社の好きなところ
- とにかく真面目で一生懸命なところ
- 読書傾向
- 特定のジャンルはなく、一冊をじっくりと読む
- 好きな食べ物
- 箱根そば
Recruit INFORMATION